13乗船許可証
四人で街を出て、入り江に着くと、ジョニーは岩陰に隠しておいた前のボートのとこまで駆けてった。追う三人。
ダレック「どうした」
ジョニー「ボートが使われてる」
「ほんとだ」ドリーがボートの底を触る。「波の感触が残ってる。使われたの、ついさっきだ」
ダレック「じゃあまだこの辺りにいるかも、捕まえようぜ、」
「や、使った奴は分かってる。メアリだ。街で会った」ジョニーはウィルをじっとみつめて聞いた。「君、メアリに話したのか。街のことと、このボートの隠し場所と」
静かに首を横に振るウィル。
***************************************
次の日、ジョニーは校舎でメアリを見つけて引き止めた。
ジョニーが話しかけるのを遮って、メアリが言う。「昨日は楽しかったね」
ジョニー「ああ…」
メアリ「それと、ありがとう。あんたのアドバイスのおかげで、あの後ちっとも重くなかったの、あれが、」
ジョニー「メアリ、君、勝手にボートを、」
「なによ」メアリは腰に手を当てて、ジョニーを睨んだ。ジョニーは、懐かしい感覚に思わず口をつぐんだ。
メアリ「私は妹よ。あんたのボートを勝手に使って、何も悪いことないでしょう」
ジョニーは首を振って、参ったな、とつぶやいた。
*********************************
そこにデイジーが来て、三人にダレックの行方を聞く。
ジョニー「なんで僕らに聞く」
デイジーは戸惑った。「あなたたち、ダレックと仲良いでしょ」
ジョニー「君ほどじゃないね」
デイジーはもじもじしてから、気を利かせたつもりで言った。「あなたたちの見つけた場所、素敵なところね。とっても」
ウィルとドリーは驚いて声をあげた。「見つけた場所って、」「君知ってるのか」
デイジー「ええ…」
ジョニーはもうデイジーの相手をしようとしない。デイジーは居心地悪そうにして行ってしまった。
謝ろうと思い立って、ウィルはデイジーを追いかけてって、食堂の入り口で彼女を引き止めた。
ウィル「ダレックは寮かも。ほんとに知らないんだ」
デイジーは微笑んだ。
ウィル「ジョニーは悪気ないんだ。多分嫉妬で…」言いながら、嫉妬?と内心首をかしげるウィル。「…ダレックに。君みたいな素敵な彼女がいるからって拗ねてるんだ」
デイジー「ありがとう。あんた優しいのね」
***********************************
消灯後、四人、寮室にて。
ドリー「君、例の街にデイジーを連れてったのか」
ダレック「まさか。あんな奔放な街に連れてったらデートになんない。デートはあんまり自由でもいけないんだぜ」セオリーがあるんだ、とドリーの鼻をつつくダレック。ドリーは鼻をむずむずさせてダレックを睨んだ。
ジョニー「じゃあ洞窟までは連れてったんだ」
少し決まり悪そうなダレック。「あすこ、ロマンチックだからデイジーが喜ぶと思って」
ジョニー「ウィルのボートで行ったんだろ。ウィル!彼女、君のボートの乗船許可証持ってるの」
ウィルが思わず頷くと、ジョニーは、ああそう、と言ったきり寝てしまった。顔を見合わせる三人。
ジョニー「なんで僕らに聞く」
デイジーは戸惑った。「あなたたち、ダレックと仲良いでしょ」
ジョニー「君ほどじゃないね」
デイジーはもじもじしてから、気を利かせたつもりで言った。「あなたたちの見つけた場所、素敵なところね。とっても」
ウィルとドリーは驚いて声をあげた。「見つけた場所って、」「君知ってるのか」
デイジー「ええ…」
ジョニーはもうデイジーの相手をしようとしない。デイジーは居心地悪そうにして行ってしまった。
謝ろうと思い立って、ウィルはデイジーを追いかけてって、食堂の入り口で彼女を引き止めた。
ウィル「ダレックは寮かも。ほんとに知らないんだ」
デイジーは微笑んだ。
ウィル「ジョニーは悪気ないんだ。多分嫉妬で…」言いながら、嫉妬?と内心首をかしげるウィル。「…ダレックに。君みたいな素敵な彼女がいるからって拗ねてるんだ」
デイジー「ありがとう。あんた優しいのね」
***********************************
消灯後、四人、寮室にて。
ドリー「君、例の街にデイジーを連れてったのか」
ダレック「まさか。あんな奔放な街に連れてったらデートになんない。デートはあんまり自由でもいけないんだぜ」セオリーがあるんだ、とドリーの鼻をつつくダレック。ドリーは鼻をむずむずさせてダレックを睨んだ。
ジョニー「じゃあ洞窟までは連れてったんだ」
少し決まり悪そうなダレック。「あすこ、ロマンチックだからデイジーが喜ぶと思って」
ジョニー「ウィルのボートで行ったんだろ。ウィル!彼女、君のボートの乗船許可証持ってるの」
ウィルが思わず頷くと、ジョニーは、ああそう、と言ったきり寝てしまった。顔を見合わせる三人。